はじめに
私たちは、日々の生活の中で無意識のうちに「言い訳」を使っています。忙しいから、時間がないから、疲れているから…。これらの言葉は、物事を前に進めないための口実のように思えますが、アドラー心理学では、全ての行動には「目的」があると考えます。言い訳もまた、何らかの目的を達成するために私たちが選んでいる行動なのです。
このジャーナルワークは、自分を責めることなく、好奇心を持ってあなたの心に潜む「言い訳」の目的を探るためのものです。言い訳の裏にある本当の気持ちと向き合うことで、これから先どうしていきたいのかを考えるきっかけにしましょう。
ステップ1:言い訳を探す(3分)
最近、あなたがしている「言い訳」を一つ、具体的に書き出してみましょう。どんな些細なことでも構いません。
例: 「仕事が忙しいから、友人と会うのをやめた」 「疲れているから、新しい趣味を始めるのはやめた」 「お金がないから、欲しかったものを買うのをやめた」
ステップ2:言い訳の目的を探る(5分)
ステップ1で書き出した言い訳の裏側には、どんな「目的」が隠されているでしょうか。アドラーの考え方に基づいて、その行動の背景にある意図を掘り下げてみましょう。
問い:
- 「この言い訳をすることで、あなたはどんな状況を避けようとしていますか?」
- 「この言い訳をすることで、あなたはどんなメリットを得ていますか?」
- 「この言い訳は、最終的に誰の感情を動かそうとしていますか?(例えば、自分自身への納得、他人からの同情など)」
ステップ3:本当の気持ちと向き合う(4分)
言い訳の目的を深く掘り下げると、その行動の根底にあるあなたの本当の気持ちが見えてきます。
問い:
- 「言い訳の裏にある、本当にやりたいこと、なりたい自分は何ですか?」
- 「言い訳をしているとき、あなたは本当はどんな感情を感じていますか?(安心、恐れ、期待など)」
ステップ4:これからの一歩を考える(3分)
言い訳の目的と自分の本当の気持ちが分かったら、これからどうしていきたいかを考えてみましょう。大きな変化でなくても構いません。小さな一歩が大切です。
問い:
- 「言い訳の目的を達成しつつ、本当の気持ちにも寄り添うために、今日できることは何ですか?」
- 「その小さな一歩を踏み出すことで、どんな未来が待っていると想像しますか?」
今日の振り返り
このワークを通して、あなたの「言い訳」が、単なる怠惰からくるものではなく、あなたを守るための大切な目的を持った行動だと気づいたのではないでしょうか。自分を責めることなく、あなたの心の声に耳を傾けることを続けていきましょう。
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