自分が「夢中になっていること」は何ですか?

〜アドラー心理学で見つける、わたしの情熱と価値観〜

みなさんは最近、「時間を忘れて没頭していたこと」ってありますか?

気がついたら何時間も経っていた。
つい人に話したくなるくらいワクワクした。
誰に言われたわけでもないのに、やめたくないと思った——。

そんな「夢中になっていること」には、実はあなたの人生の目的や価値観がしっかりと表れているのです。

アドラー心理学では、人の行動にはすべて“目的”があると考えます。
「なぜ、それに夢中になるのか?」という問いの奥には、
あなたらしさを映し出す大切なヒントが隠れています。

今日は、自分の夢中の中にある“生き方の軸”に気づくための3つの問いをお届けします。


① 最近、時間を忘れて没頭したことは何ですか?

そのとき、どんな感覚を味わっていましたか?

まずは最近の自分を振り返ってみましょう。

たとえば:

  • 旅先で出会った景色に心を奪われていた
  • 誰かとの対話に引き込まれていた
  • 動物や自然とのふれあいに集中していた
  • 創作やアイディア出しに没頭していた

夢中になる瞬間には、理屈ではなく「好き」「楽しい」「やりたい」という心の声が現れます。

そのときの感覚を思い出してみてください。
そこには、あなたが“自分らしくいられる瞬間”があったのではないでしょうか?


② それに夢中になっている自分は、誰かの役に立っていましたか?

アドラー心理学の中心的な考え方の一つに「共同体感覚」があります。
これは、「自分はこの世界の一員としてつながっている」という感覚です。

あなたが夢中になっていたその行動は、
誰かの笑顔を生んでいたり、安心を与えていたり、
あるいは、ただそこにいるだけで周囲にあたたかい影響を与えていたかもしれません。

夢中になれることは、無理のない形で、自然に“貢献”につながっていくもの。
その事実に気づくと、「自分には価値がある」と感じられる瞬間が増えていきます。


③ なぜ、それに夢中になるのでしょう?

そこに、あなたのどんな価値観や願いが隠れていますか?

たとえば、

  • 人の成長を応援することに喜びを感じる
  • 美しいものや本質を表現したい
  • 誰かと深くつながることに安心を感じる
  • 自然体で生きる人を見ると共鳴する

こうした感覚の奥には、あなたが大切にしている“価値観”や“人生観”があります。

アドラー心理学では、これらの価値観の集まりを「ライフスタイル(=人生の方針)」と呼びます。
それは、子どもの頃から今に至るまで、あなたが選びとってきた“世界の見方”なのです。

夢中になっていることの中には、そんなあなたの“生き方の軸”が現れているのです。


夢中になれることが、人生の灯りになる

夢中になれることがあると、人生の中に「わたしだけの光」が灯ります。
その光は、誰かと比べる必要のない、あなただけのものです。

そしてその光に気づいたとき、人はより優しく、勇気を持って前に進めるようになるのだと、
アドラーは教えてくれています。

ぜひ、今日ご紹介した3つの問いを、ノートや日記に書きながら振り返ってみてください。


☑ 今日の3つの問い(ジャーナリング用)

  1. 最近、時間を忘れて没頭したことは何ですか?そのとき、どんな感覚を味わっていましたか?
  2. それに夢中になっている自分は、誰かの役に立っていましたか?
  3. なぜ、それに夢中になるのでしょう?そこに、あなたのどんな価値観や願いが隠れていますか?

自分の「夢中」をたどっていくと、未来のヒントが見えてきます。
今のあなたの“情熱の種”は、どこに芽吹いていますか?

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