コーチングを学びながら実践していると、「合意を取る」という言葉が意外と奥深いものだと感じることが多くあります。最初は単に「セッション中にコーチが提案したいことなどにクライアントの合意を得る」くらいに考えていたのですが、実際にはそれ以上に重要なプロセスが含まれています。
合意とは「パートナーシップの土台」 💡💡💡
ICF(国際コーチング連盟)のコア・コンピテンシー3「合意の確立と維持」では、コーチングの関係性やプロセス、セッションの進め方などについて、クライアントと明確に合意を取ることの大切さが示されています。これは単なる形式的な契約ではなく、コーチとクライアントが信頼関係を築き、目的を共有しながら進んでいくための土台となるものです。
以下の詳細項目を一つずつ見ていきながら、実際のコーチングにどう活かせるのか考えてみたいと思います。
1. コーチングとは何か、何ではないのかを説明する 🎙️🎙️🎙️
コーチング初心者の頃、「コーチングって何ですか?」と聞かれたときに、スムーズに説明できなかった経験があります。コーチングはカウンセリングやコンサルティングと混同されやすいため、「何をするのか」「何をしないのか」を明確に伝えることが大切です。
例えば、
- コーチングは未来志向であり、解決策を一緒に探るプロセスである
- アドバイスをするものではなく、クライアントの内側にある答えを引き出すもの
こうした説明を最初に行うことで、クライアントとのミスマッチを防ぐことができます。
2. 関係性の中で適切なこと・不適切なことの合意 🤝🤝🤝
コーチングは対等な関係で行われるものですが、どこまでが許容範囲かを明確にすることも重要です。例えば、
- コーチの役割はアドバイザーではなく、伴走者であること
- クライアント自身が主体的に考え、決断することが求められる
このあたりをしっかり伝えることで、「答えを教えてくれる人」として誤解されることを防げます。
3. コーチング関係のルールを明確にする 📜📜📜
コーチングの契約内容やルールを事前に決めることも大切です。具体的には、
- セッションの回数、料金、スケジュール
- 守秘義務の範囲
- 途中で終了する場合の条件
こうしたことを明確にしておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
4. コーチング全体の計画と目標の設定 🎯🎯🎯
クライアントがコーチングを通じて何を達成したいのかを、一緒に明確にするプロセスです。漠然と「成長したい」ではなく、
- 「半年後にキャリアの方向性を明確にする」
- 「対人関係のストレスを減らす方法を見つける」
といった具体的な目標を立てることで、成果を測りやすくなります。
5. クライアントとの相性を確認する 💬💬💬
コーチとクライアントの相性も重要です。最初のセッションでお互いに違和感を感じることがあれば、その時点で話し合うことが必要です。
「このコーチとなら安心して話せる」と感じてもらえるよう、信頼関係を築くことを意識したいところです。
6~10. 各セッションの目標設定と進行管理 📅📅📅
各セッションごとに、
- 今日は何をテーマにするのか
- どのような成果を得たいのか
- 時間をどう配分するのか
をクライアントと話し合いながら決めていきます。これを丁寧に行うことで、コーチングの方向性がブレることなく、充実した時間を提供できます。
また、クライアントの意向が変わった場合は柔軟に対応することも求められます。「最初に決めたゴールだから」と固執するのではなく、常にクライアントの状態を確認しながら進めていくのが理想です。
11. コーチング関係の終え方 🌱🌱🌱
最後に、コーチング関係をどのように終えるかも重要です。終了時には、
- 「このコーチングを通じてどんな変化があったか?」
- 「今後どのように成長していきたいか?」
といった振り返りを行うことで、クライアントの学びがより深まります。
また、コーチングの終了はゴールではなく、新たなスタートです。「これからもサポートが必要になったら、いつでも連絡してください」と伝えることで、クライアントにとって安心感のある終わり方になります。
まとめ 🚀🚀🚀
「合意を取る」というのは、単に契約を結ぶことではなく、コーチングをより良いものにするための重要なプロセスです。クライアントと対等な関係で信頼を築きながら、セッションごとに明確なゴールを設定し、一緒に進んでいくこと。
この視点を持ちながら実践していくと、コーチングの質がぐっと向上するのを実感できるはずです。私自身もまだまだ学びの途中ですが、一つひとつ丁寧に積み重ねていきたいと思います。
皆さんは、コーチングの「合意の確立と維持」についてどのような工夫をしていますか? よかったらシェアしてください!
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